2012年12月31日月曜日

なぜ僕は、新卒で始めた仕事をわずか5ヶ月でやめたのか?(3)

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前々回、前回と、僕が新卒で始めた仕事をすぐに辞めた訳を書いてきました。




<思うこと>
 これら一連の経験から学んだことは、以下の通りです。

・選択肢がある強さ
→これは、瀧本哲史さんの「武器としての交渉思考」にも書かれてあったことなのですが、「自ら選べる手段を複数用意しておく」ことがとても大事だと思います。


 
どれだけ酷い労働環境の元で働いていていも、そこを抜け出せないのは「自分が他の選択肢を持っていないから」だと。

もし、他の仕事や生活手段を選択肢として持っていれば、現在の状況と比較して、自ら選ぶことが出来るわけです。なので僕も、自ら取捨選択が出来るだけの選択肢を作りたい、それだけ強くなりたい。

・「会社に魂売るわけじゃない」
→この言葉は、僕が学生時代にお世話になった恩師の方がおっしゃっていた言葉です。
仕事をしているからといって、それは自分の人生の全てではないし、会社に全て捧げるわけでもない。

だから、僕は、仮にまたサラリーマンとして働くのであれば、フェアな関係で働きたい。それは自分が事業主になってもフリーランスであっても変わりない。



・自分が「生きるべき」環境は、必ずある
→現在僕は、一時的にポーランドで生活と仕事をしています。仕事を辞めたとき、この国に来ることは決まっていませんでした。

しかし、紆余曲折を経て再三この国に訪れる機会を頂き、サラリーマンをするなかで忘れてしまった自分自身を思い出すことができたと思っています。

今、とても素敵なひとに囲まれて、素敵な時間を過ごしていて、本当に僕は幸せです。仕事を辞めた時は、精神的にも肉体的にも限界だったのですが、それがここまで変わったのだから、本当に感謝しています。

だから、自分のいる環境が自分に合っていないと思ったら、辛いと思ったら、飛び出してみてもいいんじゃないかと思います。



僕の場合、前職をしている時に「三年続ければ、市場価値のあるビジネスマンになる」と上司から言われ続けました。

しかしそのこと自体、僕の中の目的でも手段もなかったので、何も歯を食いしばって酷い環境で耐え続ける必要はないと、決断そのものはあっさりとできました。

もちろん、僕は他人の人生や生き方まで保証は出来ないし、口出しもできませんが、もし今、いろいろと悩みがあって、どうしようもないのなら、思い切って環境を変えても、いいんじゃないかと思います。

自分の近づきたい場所、理想の姿と現在の環境を照らし合わせて、留まる価値があるのかどうか、ということを考えることは大事かと思います。

自分が必要とされる場所、自分が「生きるべき」世界は、どこかであなたを待っているので、それを探すことをやめてはいけないと思います。



<これから>
 さて、そんなこんなで5ヶ月のサラリーマン生活に終わりを告げ、一時的に海外で仕事をしている僕ですが、この先、どういう風に生きていきたいのか、再度考えることができました。

 この記事には、詳しいことはあまり書かずに済まそうと思いますが、


・今までずっと続けてきた言語・翻訳で身を立てる

・場所と時間に縛られずに仕事をする(なぜなら、世界中に会いたい人が沢山いるから)

・経済活動だけをするのではなく、ナリワイ活動(ミクロな視野で、市場原理に依存しない活動)を行い、「生活」重視の生き方をする

・その上で、故郷である奈良に貢献する

 ということが、現在の僕の興味・関心です。



 今まで、いろいろ寄り道をしてきました。そしてこの一年で、自分の進む道が、少しずつではありますがはっきりとしてきました。

 自分のエネルギーを注ぐ場所も、徐々にわかってきたので、これからは「身を立てる」ことに自分の軸を据え、生きていきます。


2012年は、「自分が生きたい世界」と「自分が生きたくない世界」の両方が、なんとなく、はっきりとしてきた年でした。

今僕はこの記事を、アナザースカイであるポーランドのワルシャワで書き終えました。


この一年は、嫌な思い出のほうが自分を支配していた気がしますが、それでも最後、この国で、多くの人に囲まれて、僕は本当に嬉しいです。


幸せです。


多くの方から貸してもらった力を、他の人に貸すことで、僕は恩返しをしていきます。


2012年、終わりよければ全てよし。


2013年も、どうぞよろしくお願い申し上げます。



※この記事にアクセスして頂いた方へ

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しかし、私と同様の過酷な環境に身を置かれている方も少なからずいらっしゃることは事実ですので、私としても皆様に、少しでも役立てればと思っています。

私もSkype相談を行っていますが、労働法等の専門ではないため、アドバイスとなる内容は多くはありません。

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この記事をご覧頂いた皆様にとって、少しでも有益な解決方法を提供させて頂ければと思っています。









なぜ僕は、新卒で始めた仕事をわずか5ヶ月でやめたのか?(2)

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Sorry in Japanese.

前回の記事から、僕が2012年の春から始めた仕事を、5ヶ月で辞めた訳をまとめています。


今回はその、二回目です。

(前回の続きから書きますので、前回の記事もご参照下さい)




もともと、自分でしたいことがあり、そこに近づくための手段として、仕事を選んだ僕でした。


 一般的な就職活動はしていなかったため、大学卒業直前に仕事先を急遽決めました。

 一方で、大学卒業前に6週間ほど、一人でヨーロッパを回ったのですが、そこで感じたこと等も、自分の価値観に変化を及ぼしました(この点については、改めてブログにまとめよう思います)。

 そんなこんなで、僕が仕事を選んだ時の幾つかの基準として、

1、仕事はあくまで収入源の確保であり、平日8時間以外は自分のミッションに取組む

2、仕事を選ぶ際、将来自分が辿り着きたい場所に近い内容である「地方に特化した営業職」を選んだ

 というものがありました。



<現実>
 ここからは、やや否定的な意見や表現が多くなりますが、ご了承下さい。

 仕事を始めて、僕は真っ先に、会社や仕事内容に対して多くの違和感を覚えました。

 たとえば、仕事開始前(三月末)に、社員の方とのやりとりをする際、電話が午後9時過ぎにかかってくることが頻繁にありました。「こんな時間まで仕事してるの?」という違和感を直ぐに覚えました。

 また、仕事開始時に渡された雇用条件や、実際の業務内容も、事前に伝えられていた、イメージしていた内容と異なる部分が、多くありました。

 以下、幾つか羅列し、それに対する個人的な意見も書きます。



・残業手当が支給されない
→雇用条件は「事業外みなし労働制」というものがとられていました。

これはどういうものか簡単にいうと、「外回りをしている時は、事業主の監督下にないから、8時間働いたとみなします。ですが、あくまで各自の裁量に任せるので、残業代は支給できません」(=定時が存在しない)ということです。(手当という名目で、一定額の支給はありました)

・残業が当たり前
→予め、週の数日は残業が発生すると伝えられており、ある程度の覚悟はしていました。しかし、現実は想像以上に酷いものでした。

求人広告の営業の顧客は、一般的な企業だけではなく、飲食チェーンはパチンコ店、ヘアサロン、居酒屋、ナイトまで含めて、殆どあらゆるビジネスと関わります。そのため、むしろ通常常務が終わった後(いわゆるアフターファイブです)のほうが、顧客にとっては都合のいい場合が多い。

パチンコ店の担当者は夜勤で入ることが多いですし、ヘアサロンは月火が休みであることが殆どです。飲食店も、営業終了時間近く(午後8時以降、居酒屋になると午後10時以降等)に電話がかかって来ることが殆どなので、根本的に、午後5時にはこちらの仕事を終えることが出来ませんでした。



午後6時を回ってからが本番、といっても過言ではなく、会社にかかってくる電話を待たなければいけないことが多々ありました。実際の話、午後八時に帰れれば早く、殆どすべての社員が午後11時頃まで残業をしていました。

上司や他の先輩社員から「午前一時にお客から電話がかかってきた」ということを聞かされたり、午後9時からナイトの営業に出て行き、そのまま日付が変わる頃に自宅に直接戻る…というのを見たりしました。

もともと長く続けようとは全く考えていませんでしたが、「少しでも早く抜け出さないと、このまま人生終わってしまうな」と認識したのは確かでした。



・毎週末が締め切り
→求人広告の営業は、毎週明けに発行される広告の原稿を作ります。僕が勤めていた会社は、小さな規模だったので、外回りをした後で掲載原稿を各自で作る必要がありました。

毎週月曜日、火曜日はよいのですが、毎週金曜日の締め切りが迫ってくると、否が応でも忙しくなります。特に週半ばの水曜、木曜は、上にも書いた通り各顧客との対応に時間がかかり、仕事の終わりが毎回見えませんでした。



・製品のルールが複雑かつ硬直的
→求人広告には、紙媒体のものとネット媒体のものがあります。様々なニーズを満たすために、各顧客に最適な製品を提案できるようにはなっていましたが、それに付随するルール(新規顧客に対するサービスやキャンペーンの内容等)が複雑すぎ、取り扱っている側も理解できないことが多々ありました。

更に、その会社は「代理店」だったので、大元から降りてくる商品をそのまま取り扱うだけにとどまり、顧客から様々な要望(割引等)があっても、一切答えることが出来ませんでした。

・(上記の項目を合わせて)商談という観点で、顧客と対等な関係を築くのが難しい(ように思えた)

→これは、僕の主観なのですが、営業の魅力というのは、顧客と商談を進める中で、納期を決めたり内容を決めたり、より多くのメリットを提供したりと、「関係を築き上げることが出来る」ことだと思っています(あくまで、数少ない経験を踏まえての僕の意見です)。



しかし、僕の業務では、予め締め切りが決まっており、顧客からのニーズを十分に組むことが出来ませんでした。「納期が決まっておりますので」「ルールですので、割引は一切効きません」ということしか商談の際に言えず、自分でも辛い時が多くありました。

・上司からのパワハラ
→とにかく、細かいことを度々つっこんでくる上司でした。言葉遣いも、毎回何かを言われ、更に一方的に押し付けるような言い方しかできない上司だったので、こちらも精神的に潰れてしまいました(一番ひどかったのは、電話で報告をしている際に「はあ…」と曖昧な返事をしたら「年上に向かってどんな口答えしてるねん、バカ、ボケ!」と言われたことでした。)

僕の仕事のやり方に対して不満を言っては自分の方法を押し付け、仕事以外の私生活のことにも頻繁に干渉してくる上司でした。もちろん、そんな環境に対して泣き寝入りをしてしまった僕も、全く力のない存在だった訳で、これを克服しないと、また同じことを繰り返してしまうのではないか、とも思っています。



これらのことを考えていくうちに、「長くいればいるほどこの環境から抜け出せなくなってしまう」と思いました。幸か不幸か、お盆休暇に一週間上海に行き、その間に自分の考えも変わりました。帰国後、仕事に復帰できなくなり、そのまま辞めてしまったのですが、今はあの決断(というか、半ば強制的に決めざるをえなかった)は間違っていなかったと思っています。


このように、数多くの要素がありました。

もちろん、改善できる箇所もあったとは思いますが、当時はそこまで考えることが出来ずに、突然折れてしまいました。

しかし今は、当時の選択は正しかったと思っています。

これらから学んだことは、次回の記事で。


なぜ僕は、新卒で始めた仕事をわずか5ヶ月でやめたのか?(3)



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しかし、私と同様の過酷な環境に身を置かれている方も少なからずいらっしゃることは事実ですので、私としても皆様に、少しでも役立てればと思っています。

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この記事をご覧頂いた皆様にとって、少しでも有益な解決方法を提供させて頂ければと思っています。





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