2015年2月22日日曜日

さとり世代と言われますが

「藪さんは、若いのに物事の本質に気付くのが早いですね」


これまで人生の先輩方から、こんな風に言っていただくことがありました。


現在25歳。世間一般の同世代がどんな風なのかよく分かりませんが、私はどうやら、他の人たちとは考えることや視点が異なるようです。(これを早熟と言うんでしょうか、それだとしたら先が怖い)



ただ、率直に言うと、世の中では大して年齢は関係ないし、年をとったから偉いというわけではないし、若いから未熟だ、ということもないと思います。


もっと言うと、(上のようなことを実際に言って下さる方は素敵な方ばかりなので当てはまりませんが、)


「自分より一回りも二回りも長く生きているのに、こんなことにも気づかないなんて今までどんな人生送ってきたの?」


と、ぶっちゃけ思ってしまうわけです。





皆様を怒らせてしまったのならすみません。




ですが、これは本当です。


世の中がこれまでどんな風に動いてきて、これからどんな風に動いていくのか。人とのかかわりの中で、私たちはどんなことを大事にして、どのように生きていくべきか。たった一度の命を使う時に、どんなことを大切にしているのか。あなたの哲学は何か。


こういうことって、他の人も多かれ少なかれ考えていると思っていたのですが、案外そうでない人が多いようです。


人間はそれぞれ、いろんなことに興味を持って生きているわけですが、その理由や動機を掘り探っていけば、案外奥底では似たような哲学を持っていたりするわけです。アイドルが好きでも、鉄オタでも、女子力が高いと言われても、なぜそうなのか?ということを一歩深く掘り下げて考えてみる。そして、何が同じで何が違うのか、ということを考えてみる。それが私の思う「本質を考えて掴み取る」ことですし、それには年齢、男女、国籍、嗜好など、根本的に関係ない。だからこそ、人間が営んで作り上げる世界は面白い、ともいえるのだと思います。


人間は自ずと年を取って、いずれは死を迎えるわけですが、大事なのは「年を取る」ことではなく「年を重ねる」ことではないでしょうか。これまでの経験などを通じて、何を蓄積して、何を次に生かすのか。今まで会ってきた年上の方で、「年を重ねた」と思える人は、残念ながらそんなには多くありません。ですが、自分が年齢を重ねた時に、こんな人間になっていたい、と思える人にもお会いすることができています。

そしてこれは、何も他人を老害扱いして避難しているわけではなく、自戒の意味も込めているわけです。これからだんだん、自分より若い人たちが出てくる。その人たちは自分のことをどう見るのか。自分はその人たちに対して、どうたりえるのか。最後は「自分はどんな風に年を重ねて、後代に何を残したいのか?」という問いになります。子供を作る、子孫を残す、というのも、この問いの一面に含まれます。


私たちの世代は一部では「さとり世代」だと言われているようです。不景気の世の中しか知らないから最初から諦めていたり、だとか、詳しいことはよく知りませんが、こういう言葉を耳にします。


ですが裏を返すと、そんな風に「さとり世代」と面白おかしく揶揄する連中は、私たちにどんな背中を見せることができるのでしょうか?自分たちがろくな人生を送ることができなかったことの僻みを、関係のない後代を標的にしてガス抜きをしているだけなのでは?「ゆとり世代」という言葉にも当てはまりますが、そのような世代、世界を作ったのは他ならぬあなた達なのですよ。

(自分はさとり世代と言われようがなんだろうが、関係なく生きています。正直関係ないことですし、先にも述べたようにいい年して物事の本質一つも考えられないオトナなんて相手にしたくありません)

私は昔から、一般的に年上の人を尊敬するのが嫌いで、年下の人を尊敬することが多かったです。前者の理由は、年を取っただけで偉そうに振る舞っている連中が多いから(もちろん、今までお世話になっている方にそういう方はいませんし、特定の誰かを非難しているわけではありません)。後者の理由は、自分がこれだけの時間をかけて考えた、気づいたことに、それより短い時間で到達しているから。
(まあ、生きている年数は関係ない、と言いつつ、自分の年数を基準にしていろいろと考えてしまう、所詮その程度の人間ということです)


別に、オリンピックに出ている年下の選手を尊敬している、というわけではないのです。運動神経やゲームの上手い下手は人によって差がありますし、それは比べるものではない。大事なのは、そういう表層の中にはどんな動機や哲学があるのか。

結局は偶像化できない、内面世界が面白いのですよ。


自分は何を大事にして、何を考えて、どんな行動をして、相手にどんな影響を与え、後代に何を残すことができるのか。


これからもこんなことを考えて生きていくのだと思います。





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