2014年6月3日火曜日

自営業をしたら1日8時間も働かなくなった、という話。

自営業に変わって(変えて)、そろそろ1年半になります。

今年意識するようになったのは、自分の生産性
つまり「どれだけの時間でどれだけのアウトプットができたのか(価値を提供できたのか)?」ということです。

始まりは、同じ業態(個人事業主)の方が「自分の仕事の時間を管理している」とおっしゃっていたことがきっかけです。その方はエクセルに「一日の実働時間」「一日の客数」「一日の売上」をメモし、かつそれを一ヶ月分、一年分とまとめておられたのでした。
去年は何も考えていなかった私ですが、「自分の時給はどれくらいなんだろう」ということも意識をして仕事をしたいと思った二年目、その方にファイルを頂いて、自分なりに項目をアレンジして「実働時間」を管理するようになりました。

そもそも、自営業をしている時点で厳密な「実働時間」を把握することは簡単ではありません。私の場合、「翻訳をした時間」「調べ物をした時間」「通訳をした時間」「移動時間」「打合せの時間」「語句の整理をした時間」「テストを受けた時間」など、一口に「実働時間」と言っても様々あり、どこまでを「仕事」として捉えるのかはとても微妙な問題です。
(結果的に、「お金を頂くのに使った時間」のみを含めることにし、語句の整理やテストの受験時間は含めないようにしました。)

これを元に、1月からコツコツと記録を残しているのですが、自分でもびっくりしたのがその実働時間の短さです。

1月2月は、100〜120時間。
3月は、旅をしていたのもありたったの40時間(!)
4月5月も、100時間も「実働時間」はありませんでした。

一般的な会社員だと、
1日8時間 x 月22日(30日-土日8回として)
= 176時間(170〜180時間)(残業なしの場合)
という計算になりますから、時間だけで計算をすると会社員の4分の3から4分の1以下(!)の時間だけしか「仕事をしていない」ことになります。(ただし、実際の売上は実働時間にほぼ比例しているので、この時間で一般的な会社員と同じ報酬を頂いているとは限りません。)

もちろん、仕事に(結果として繋がるような)勉強の時間のような「微妙な時間」はもっとあるので、上の数字は厳密なものではありません。しかし、昔を振り返ってみてもサラリーマンの時程働いてはいないとは、実感を伴って言えることです。


◎やっぱり会社員の「勤務時間」は「拘束時間」にすぎない?

以前にこんな記事を書きました。
月給は「我慢料」であり「拘束料」であるかもしれない


自営業をしていると実感しますが、人間は1日8時間も働けません、というか働く必要はありません

会社に勤めていると、またそういう求人情報をみると必ず「勤務時間○時間」(おおよそは8)という情報が載っています。

ですが、実際に会社勤めをされている方は実感されていると思いますが、8時間会社にいることと8時間仕事をすることは全く別物なのです

8時間会社にいても、仕事がない時期だってあります。逆に多すぎててんやわんやになる時期だってあるでしょう。外回りをしていると、「移動時間も仕事をしているのか?」というような、線引きの難しい状況だって出てくるでしょう。そうするとやっぱり、会社の「勤務時間」というのはただの「拘束時間」でしかないのではないか、と考えるに至ってしまいます。すなわち「仕事があるかもしれないけどないかもしれない。けれどとにかく仕事がある場合に備えて、週40時間は拘束するぞ!」ということですね。


◎大事なのは生産性

最終的には、「どれだけ生産性を高めるか」というところに行き着くと思いますし、どんな人でもそこを意識しないといけないのではないでしょうか。

生産性を高めるには手短かに言って
・単価の高い仕事をする
(かつorあるいは)
・仕事に取組む時間を減らす
の二つがあるでしょうが、「時間に拘束」されていると、「仕事に取組む時間を減らす」ことは意識しづらいかもしれません。なぜなら「週40時間は拘束するから(=働いてね)」という、ある種の暗黙の了解が存在するからです。

ちきりんさんも、次のようなエントリ(「生産性の概念の欠如」がたぶんもっとも深刻)を書かれていますし、少し前の佐々木俊尚さんの「日本企業は『事前のご挨拶が好きだ』」ツイートもそうですが、まだまだこの国(というか会社員層の多く)には生産性という概念が欠けているんだと思います。
【参考】「事前のご挨拶」は要らない。「スーツ族との会食」は大抵つまらない:佐々木俊尚さんのツイートに激しく共感(イケダハヤトさんのブログ)

ただ一方で、私も会社員時代には働きすぎてしまったので(外的要因もあるかと思います)、「朱に交われば赤くなる」というか、「みんなが働いているから」という理由で無駄に仕事をしてしまう人は、多いと思います(私も恐らく、典型的な「社畜人間」だと思います)。

しかし勘違いしてはいけないのは「長く机に向かっているから仕事をした」というのは必ずしもそうではないということです。「どれだけの価値を提供したのか」。この一点だけを見れば、会社に8時間もいる必要なんてありませんし、結果を出すためには、ある程度(倫理的、法的に逸脱しない範囲)ならどんな手段を取っても良いと思います。

こういうことは、起業家や自営業の方にとっては半ば(というか大方)当たり前の事実(コモンセンス)として共有されているとは思いますが、なかなかどうして会社員の皆さんは意識できないようです(もしくは、意識しても実践できないか)。私も仕事をしていて、お役所や会社員の皆様とは価値観(スピード感等)に大きなズレがあるんだな、ということは徐々に分かってきました。それでもって、やっぱり世の中はサラリーマンの論理で動いているのが悔しいことではありますが。

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