2013年10月11日金曜日

「自分の仕事をつくる」

もう何年も前から、「仕事」とか「働き方」というテーマに興味・関心を持っている。

そんな中で今、フリーランスとして仕事をしたり、LinkedInの勉強会なんかも開いているわけなのだけど、三年前くらい、ちょうど大学生の時に手に取った本の中で、今でも印象に残っている節があるので、今回はそれを紹介したいと思う。

その本は「自分の仕事を作る」というタイトルで、著者は「働き方研究家」の西村佳哲(よしあき)さん。


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以下は上の本から抜粋。


僕も幾つかの大学で教えているが、学生と話していていると、「好きなことやっても食べていけるんですか?」「必要とされているんですか?」という具合に、社会的価値をめぐる約束をあらかじめ取り付けたいような、そんな不安がにじみ出た質問を受けることがある。が、ハッキリ言って、あらかじめ意味や価値を約束されている仕事など、どこにもない。
建築家になればいいわけでも、医者になれればいいわけでもない。肩書きは同じでも、意味のある仕事をしている人もいれば、まるで意味の感じられない仕事をしている人もいる。「これをやれば大丈夫!」というお墨付きを求める心性は、年齢差に関係なく分布しているようで、これらに出会うと本当に途方に暮れる。
(p112~113)

そして、この本の最後に、仕事に対する本質的な意見が欠かれているので、それも紹介したい。

"私たちは本当に会社に能力を売ることで対価を得ているのか?"という疑問である。

人は能力を売るというより「仕事を手に入れる」ために、会社へ通っている。そんな側面はないだろうか。
首都圏のワーカーは、片道平均80分の時間をかけて満員電車に乗り、会社へ通う。決して楽とは言い難いその行為を毎日繰り返す理由は、自分の求める「仕事」が会社にあり、近所ではそれを手に入れられないことにある。
(中略)、仕事は自分と社会を関係づける重要なメディアである。日本のような企業社会では、「仕事」という資源はとくに会社に集まっている。私たちは野菜や食料を買うためにスーパーマーケットへ出かける。それと同じく、会社とは、「仕事」という商品の在庫をかかえたスーパーマーケットのようなものだと考えてみる。小さな会社は、商品(仕事)の品揃えが少ない。大きな会社は売り場面積も広く、商品(仕事)の品揃えや種類も豊富だ。

自宅に畑があり、近隣であらゆる食材が手に入るとしたら、スーパーには通わない。少なくとも依存的にはならないだろう。しかし私たちは違う。自給自足する手段を持っていないからだ。ワーカーが能力を売っているというより、会社が「仕事を売って」いるのである。

ところで、私たちが会社から仕事を買っているとしたら、そこで支払っている対価はなんだろう。
それは「時間」である。そして時間とは、私たちの「いのち」そのものである。

(中略)

会社にいる時は、よく会社のグチを口にする上司や中堅社員の姿を見かけた。そうした人ほど、いつまでも会社を辞めようとしない。グチをつぶやく心の裏側には、会社への期待感がある。しかし、いったい何を期待しているのだろう。そもそも期待すべき対象は自分自身であって、会社ではないのでは?

会社以外の場で仕事を自給自足する力を持ち合わせていれば、会社が望もうが望むまいが、フェアな関係を築くことはできる。(中略)

いつでも、どこでも、誰とでも働くことの自由を、自分自身の力で獲得すること。

(中略)

どんな状況下でも、自分の働き方は自分でデザインできる。「今日、どう働くか」は、自分で選択できるからだ。

仕事を「自分の仕事」にするポイントは、仕事に自分を合わせるのではなく、自分の方に仕事を合わせる力にある。


ああ、至言だなぁ、と思う。

今もいろんな仕事をしたり、作ったりしているけど、フリーランスになっても、会社から仕事を受けている時点では、それは「仕事を買っている」だけなんだと。

自分が目指したい姿はそこなんだろうか、と自問自答してみる。

今でこそ、「仕事とは?」「働き方」という本が多く出てきているけど、この本はそれらの中でも群を抜いて早くに世に出回った。初めて手にした時も、上のフレーズは何度も反芻したけど、今実際に仕事をするようになって、その重みは何倍にも増している。


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2013年10月7日月曜日

LinkedInの勉強会&ワークショップを開催しました。(神戸)

昨日、10月6日に神戸で「LinkedInの勉強会&キャリアデザインワークショップ」を行いました。

先月末に、京都で行ったイベントと内容は同じです。

当時の記事はこちら



使わせて頂いた会場は、三ノ宮駅すぐの多目的サロン「サウンド・トア」さんです。



普段は音楽関連でのイベントが多いみたいです。





スペースの大きさがちょうどで、 参加者どうしでも交流も進みました。


こちらが、LinkedInに関する簡単なサワリ。
(僕が担当しました)




そして以下が、共催の阪本さんのワークショップ。



僕たちが一番伝えたかったのは、これです。











今至る所で「新しい働き方・生き方」が叫ばれていますが、どこで何をやるにせよ、一番知っておかないといけないのが「自分自身」なんですね。

それを知った上で、自己実現のツール(手段)としてLinkedInを使って行くことができるようになるのが、このワークショップ・勉強会の目的です。

今後、京都は11月までの第四日曜、神戸では12月までの第一日曜に二回目、三回目のイベントをしますので、第一回目に参加できなかった方も是非ご参加下さい。

Facebookでもイベントページを作っています。
(今後随時更新します)

京都と、こちらが神戸


よろしくお願いします。

2013年10月6日日曜日

打率二割を目指して

今年も、プロ野球界で活躍したヤクルトの宮本選手や広島の前田智徳選手が引退した。

プロ野球の選手事情にはそこまで詳しくないが、よく話題にのぼる選手達だったから、やはり寂しく思ってしまう。


◎打率三割は、やはりすごい数字

仕事をしていて思うこと。

それは、コンスタントに打率三割を打つ選手は、一流だということだ。

もちろん、「そんなの当たり前だ」と多くの方は口にすると思う。

しかし、自分で仕事をしたり、作ったりしていると、「成功率(成約率)三割とは、恐ろしく高い数字(数値)だ」ということを感じざるを得ない。


例えば、今まで何度も翻訳のトライアル(試験)を受けてきたが、合格率は1割に届いていないと思うし、自分から動いた量(翻訳でも、他の仕事でも)を考えると、実際に仕事に結びついた割合も、1割から2割の間をウロウロしているはずだ。(実際に計算したことはない。)

クラウドワークスなどのサービスを使っていても、提案をして受注に至った割合も、そんなに高くはない。(一方で、継続した仕事に繋がっている場合もあるが。)


なので、簡単に比較できるものではないが、打席に立って三割以上の打率を残しているバッターというのは、尋常でない努力をしてきているのだろうし、その上で結果を残すのだから、やはり「一流(超一流?)」なのだと、思うようになった。


◎打率二割を目指して

そう考えると自分の場合、結果に一喜一憂しないで「打率二割」を目指して、どっしり構えてやっていくしかない、と思うようになった。

以前営業の仕事を行っていた時も痛感したが、100アクションを起こして実際の成果に結びつくのは20あれば御の字だ。

(もちろん、方法論・戦術面での内省、修正は十二分に必要だとは思っている)

だから、いろいろ不安や悩みは尽きないが、100動いて100が結果に繋がることはまずない、と考えてみたほうが本質を射抜いていると思うし、少しは楽になる。


自分も仕事を探して、そして仕事を創りにこれからも世界各地をウロウロすることになると思うが、まずは「打率二割」を目指して動いていこう。



そして、見えない部分でどれだけ仕込んでおくのかも大事。

宮本選手も前田選手も、そして歴代の名選手も、三割打つためには素振りも筋トレも欠かしていなかったのだから。


いやはや、発露というのはごく僅かな部分なんだ。


2013年10月5日土曜日

スモールビジネスがソーシャル上で勝利しないワケ

今回は趣向を変えて、LinkedInで配信されるニュース"LinkedIn Today"の記事を日本語に訳してみた。

― ― ― ― ―

スモールビジネスがソーシャル上で勝利しないワケ」


ソーシャルメディアは10年前のデジタルメディアとは違って、一層忍耐が必要なゲームだ。SEOやバナー広告、電子メールマーケティングでは、あらゆる満足感は即時的なものであった。ソーシャルメディアはそうではない。それが、多くの人がソーシャルメディアに対して苦労している理由である。多くの人が「分からない」理由は、彼らが成果を得るために二年間、嫌なことをすることに力を注がないからだ。その時点で終わりである。

これはまた、恥ずかしいことでもある。なぜならスモールビジネスは現状より、ソーシャル上で一層勝利していないといけないからである。しかしそれらは板挟みになっている。家族経営を行ってきたものとして、私は問題をよく知っている。

1、スモールビジネスの多くは、自身の事業を熟知しているVaynerMediaのように、人を雇う余裕がない。

2、スモールビジネスの多くはソーシャルに注力する時間がない(と思っている)。ソーシャルを正しく行う、ということはすなわち、一日9〜10時間をしっかりと、仕事に注ぐということだ。スモールビジネスにとってその時間を作り出すこと、またそのために人員を割り当てることは、不可能ではないにせよとても厳しい。

3、最後に、スモールビジネスが小さな代理店やコンサルタントとの仕事に終始してしまったら、これらの事業体の多くは、スモールビジネスが顧客に対して何を提供できるのか、という現実性に対して不誠実になりうる。「90日で成果を上げられなければ、もういりません」という世界にクライアントはいるため、彼らは「よく聞いて下さい。これは三年間行うものなのです」とは口にしない。そのため代理店やコンサルタントはまとまった契約を行い、スモールビジネスは悪い状況に陥ってしまう。

ソーシャルメディアとはより人間的な活動であって、一層多くの努力を必要とする。しかし、大多数の人は、自分が欲しい結果をソーシャルメディアから手に入れるために時間と力を費やそうとは思っていない。彼らはよりスピードがより早く、時間と力を効率よく使えるものを探している。即時的な結果に基づく世界に生きているのだ。FacebookTwitterPinterestInstagramVine、Snapchat、これらは電子メールマーケティングやSEOと共に成長してきた人々を、必ずしも満足させはしない。これが問題なのだ。

これら全てが幸運な点は、何も見つからない場所からお金を作ることはできない一方で、何か「機能するもの」を作り出すためにいつも睡眠時間が短くなることだろう。


出典はこちら。
http://www.linkedin.com/today/post/article/20131004235710-10486099-why-small-business-isn-t-winning-on-social
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まだまだぎこちない部分も多いですが、比較的短い、また個人的に興味を持った記事を、これからも定期的に翻訳して、こういう場所で公開して行こうと思います。


2013年10月4日金曜日

「良いもの」を伝えていきたい

個人事業主ととして仕事をしているなかで、同じく知り合いのフリーランスの方が自身の経営理念や行動指針をもたれていたので、前に自分でも考えたことがあった。


自分が形にしたいことって、改めてなんなのか〜??


と考えていたが、行き着いたのは良いものを伝えて行きたいというところだった。

振り返ってみれば、今まで取組んできたことの根底には、この考えがあったんだと思う。

「良いものを伝えて行きたい」といっても漠然としているので言葉を付け足すと、一番は「(日本の)良いものを(世界に)伝えていきたい」ということなんだと。

今まで伝統工芸品の開拓や、インドでの日本紹介フリーペーパーの配布等いろいろ関わらせてもらってきたけど、これらには全て、この理念があったのだと。

そして今は、「良いものを伝える」ために、自分は言語面でのアプローチ・関わりをさせてもらっている。


自分自身、まだまだ日本のことを知らないけど、国内いろんなところに行って、いろんなものを食べて、いろんな経験をすると、「こんなに素敵なものがあるんだし、世界の人にも伝えたい!」という思いにかられることが多々ある。


なので、これからは改めて、この理念を奥底に持ちながら、自分の仕事を創っていこうと思います。

2013年10月3日木曜日

今年も残り三ヶ月。

気がついたら、10月になっていた。


まだ三ヶ月残っているともいえるし、もう三ヶ月で年が変わる、とも言える。


今年を振り返るにはまだ早いけど、年初めに環境を変えてから9ヶ月経ったので、振り返りというか、備忘録として書いておこうと思う。

【参考】企業に雇われずに3ヶ月間仕事をしてみて、感じたこと。


実は半年前にも、同じようなことをブログで書いているが、この時より仕事は増えたし、いろいろと取組んでいることも多くなった。

全てが全て、お金に結びつくことではないけれど、何かを挑戦するプロセスを体験することができて、それが「筋トレ」のようになっているのは、間違いない。


やっぱり、ワクワクすること、そして何かを作り出す(生み出す)ことが好きなんだと、僕は気づいたし、そういうことに取組むことができているのは、有難いことなんだと思っている。


仕事に関しては、自分の力をつけること(仕込みを続けること)発信を続けることの二つが何よりも大事だと、痛感。

力がないと、結果を残せないし、逆に力があっても、日の目を見ることなく消えてしまうこともあるから、両方をうまく組み合わせることが大事。

そういう意味では、LinkedInPaypalなど、使い方次第で個人でも仕事ができるツールが増えてきているのは有難いことだと思っているし、こういう道具を上手に使いこなせれば、もう組織に属すことと、個人で仕事をすることは、これからは本質的に変わらないことになってくるのかもしれない。
(もちろんブランドや知名度や仕事の手続きなど、全然違う部分はあるが)


今、個人で仕事をしていて思うのは、「会社」というのは仕事が既に用意されているところで、お金が既に循環しているところであって、「起業」というのは、仕事を創る、そしてお金を循環させる仕組みをまさに創るプロセス、環境なのだ、ということだ。

だから、僕は本質的に仕事とは「誰かの代わりに何かをする」ことであると思っているし、その代わりに報酬(多くは金銭)を頂く、ということになっている、それ以上でもそれ以下でもない、ということに気づいた。

つまり、会社で仕事をしても、個人で仕事をしても、もしくは仕事を創っても、それは「誰かの代わりに何かをする、その代わりの役を自分が担う」ということは変わりない。ただ、会社という場所は既にお金の循環が生まれている、起業の段階だとその循環が生まれていない。

たったそれだけの違いだ、ということにようやく気づいた。

なので、今こうやって、いろんな人から仕事を頂いたり、仕事の種になるようなことに取組んだり、ということを、組織に属さずにできていることは有難いこと。

この先、もちろんどう転ぶかは分からないけど、案外仕事って自分で作り出せるし、タネっていろいろある、ということに気づけたことは、これからいろんなところに行って、いろんなことをする中で大きな強みになる、と思っている。


それと、嗅覚って大事だ。

なんか、「これって面白そう」「ワクワクする」「何か形になりそう」「何かに使える」っていうアンテナの存在、大事にして行きたい。

それって、理論的に考えるよりも、一瞬の閃きとか、思いも拠らぬところから湧き出てくるものなんだけど、そういう感覚が自分の中にあるかどうかって、結構大事だと思っている。

そのためには、好奇心を持って、いろんなことに幅広く興味を持ったり、経験してみることが大事だと思う。


最近の自分のキーワードは循環身体知

もっともっと、自分の周りで循環するものを多く作って、頭じゃなくって身体が知っているものごとを増やしていきたい。

だから、結局
・興味を持つこと
・行動すること(第一歩を踏み出すこと)
のあたりが、根本になってくるのだと思う。


年末にはどうなっているかわからないけど、まだまだ予想外のおとが起こる