今回のユーラシア横断中は、本を沢山読み進めました。
この旅行ではロシアに行く、ということでロシアに縁のある本も読んだのですが、それは第二回目に記録するとして、
第一回目では、それに関係の無い本を紹介します。
<一冊目>悩みどころと逃げどころ(ちきりん、梅原大悟)
この旅行ではロシアに行く、ということでロシアに縁のある本も読んだのですが、それは第二回目に記録するとして、
第一回目では、それに関係の無い本を紹介します。
<一冊目>悩みどころと逃げどころ(ちきりん、梅原大悟)
まずはこれ。
以前から気になっていた本で、今回中国に行く飛行機の中で読み終えました。
ちきりんさんと梅原さん、驚くくらいに考え方が対極にあって、これほど価値観が違う人どうしが対談できるんだな、ということに驚きました。
一番印象に残っているのは、梅原さんがアマチュアゲーマーからの質問を受けるときに感じた日米の差。
日本人は「どうやったら強くなれるか」という質問をするのに対して、アメリカ人は「自分は梅原さんを真似てこういう方法でやっているのだけど、どうしても上達しない。恐らくこういう部分に差があると思うのだけど、どう思うか」という質問をするよう。
この時に、自分が以前から持っていた疑問が氷塊しました。
色んな日本人と話をするけれど、あまり話の内容に深みがない。その人の思考とか思想が現れていないように感じることが多かったのですが、恐らくその薄っぺらさって、この日米の差そのものなんじゃないかと思いました。
この本は教育に関しての本ですが、学校教育だけじゃなくて社会教育についても触れているので、若い人、子どもさんを持っている親御さんは読まれることをオススメします。
<二冊目>未来予見(原田翔太、浜田和幸)
憧れてやまないハラショーの電子書籍二作目。
「未来を自分の手中に収める」という内容で書かれていますが、そのコンテンツの多くは歴史、特に現在の世界情勢と少し前の歴史を見つめながら、今後の世の中の動向を考えるというもので、現代社会を読み解く力の必要性をも教えてくれます。
誤字脱字が散見されるのが残念でしたが、内容は骨太。
最近僕はサイエンス分野に入り浸っていたのですが、ヨーロッパに移ることもあって、改めて世界史と日本史も勉強し直さないといけないな、とこれを読んで思いました。
<三冊目>小商いのはじめかた(伊藤洋志)
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「ナリワイを作る」「フルサトを作る」でおなじみ伊藤さんの本。これら三冊で一つ、と考えるのがいいですが、この「小商い」は、理論ではなく実践編の色合いが濃く、様々なケーススタディが載せられています。
ただ、内容自体目新しいものはなく、個人的には「ナリワイ」と「フルサト」の二冊で思想のエッセンスを抽出して、実際にスモールビジネスに取り組んでみるのが一番手っ取り早いかと思います。
この「小商い」は、あくまで副読本の立ち位置で読めば十分かと。
<四冊目>はじめての構造主義(橋爪大三郎)
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去年の秋口に買って途中でほっぽり出していたのを読破。
ここに出てくるフーコーやロランバルト、ソシュール、そしてクロード=レヴィストロースらは大学の時に一通り勉強したので、内容そのものは自分にとっては復習に違いのですが、
今の世の中を考えるのに、構造主義やポストモダンの思想は持っておかないといけないと思います。世界情勢、特にヨーロッパ情勢を考える際に、根本にあるのはモダニズムとポストモダンなので、「どういう思想が社会に存在するのか?」ということを知るのには良い本だと思います。
<五冊目>右肩下がりの君たちへ(佐藤優ほか)
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自分のなかでロシア=佐藤優、という構図が出来上がってしまっているのですが、彼と若者代表(古市憲寿、木村草太、萱野稔人ら)との対談集。
個人的に興味深かったのは、萱野さんとの対談で出てきた、現代の結婚を考えるのに前述のレヴィストロースの「女性の交換」を持ち出したこと。この発想はいままでなくて、自分は民法的視点、契約という視点でどう考えるか、というのは持っていただけでした。
レヴィストロースの考え方を持ち出すことに抵抗を覚えるとは思いますが、こういう考え方がモダニティやポストモダンに影響を及ぼしていることもあるので、前述の「構造主義」の本も合わせて読んでおいたほうがいい、と僕は思ったのです。
こういう思想を知っているかどうかだけでも、世の中の言説に対するレゾリューション(解像度)が異なってきます。
それにしても改めて、佐藤優はどれだけ勉強してるんだ、と思えるほどに巨大な存在であることを気づかされました。
<六冊目>ゼロ(堀江貴文)
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以前から気になっていた一冊。行きの機内で読了。
ホリエモンの率直な意見を知ることが出来きたのが収穫。あれだけエッジの利いたことをズバズバ言っているホリエモンも、こんなに弱い部分を持っているんだなあ、ということを知ることができた。
ところで、佐藤優にしてもホリエモンにしても、刑務所の中でひたすら本を読んで自分の頭を耕していたのには頭が下がります。
今回、僕も10冊を超える本を読んだわけですが、それでも彼らには到底及ばないですよ…
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