今回はロシア関連をラインナップ。といっても、自分の中でロシアといえば佐藤優と米原真理なので、このお二方の本だけをむさぼり読みました。
<一冊目>不実な美女か貞淑な醜女(ブス)か(米原真理)
<一冊目>不実な美女か貞淑な醜女(ブス)か(米原真理)
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ロシア語同時通訳者でありエッセイスト・小説家であった米原さんの代表作。
20年前の著作でありながらも、この本に書かれている通訳という仕事の楽しさ大変さ、そしてそこから展開される通訳理論、言語学的視点は今でも十分通用します。
(大学の時に言語学を勉強していたので、その時にこの本に出逢っておきたかったとは思います)
通訳のみならず翻訳に興味がある人も、是非読んで頂きたい一冊。
米原さんは既に故人となっていますが、こんな大きな存在が早く旅立ってしまうのは世の定めなのでしょうか。
今の日本でブランディングしている翻訳者のつまらない理論や話を聞くなら、この本を読んでプロ中のプロからエッセンスを汲み取るほうがはるかに価値が高いです。
<二冊目>偉くない「私」が一番自由(米原真理:佐藤優編)
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米原さんの様々な著作を佐藤さんがアラカルトで選出して提供する、一風変わった本。キュレーション作品といったところか。
この一冊で、米原さんの根底にある思想と哲学は一通り理解できます。
米原さんの作品を全て読む時間がない人にオススメの一冊。
<三冊目>オリガ・モリソブナの反語法(米原真理)
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米原さん唯一のフィクション作品(実体験をベースにした推理風小説)
スターリン時代のソ連で行われた粛清の話など、描写がえげつない&グロい部分も多くあるし、下ネタも結構出てきますが、伏線が伏線を呼び、それを1つずつ紐解いて行くプロセスはただただ脱帽するばかり。
よくこんな小説を書けるな…と、唸ってしまいます。
米原さんを知るためのマスト作品は、上述の「不実な…」とこの「反語法」の二冊でしょう。
ただこの本は、旧ソ連や共産圏の歴史や文化に片足を突っ込んでいないと、分かりづらい部分が多いかも。僕はポーランドに関わって「カティンの森」を見たことがあるので、容易に想像しながら読み進めることができました。
<四冊目>自分を動かす名言(佐藤優)
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大変な時に支えてくれるのは、過去の偉人の名言であることが多い。
この本では佐藤さんが、様々な人生の要素に対して偉人の名言を紹介しながら、それらに対して彼なりの解説を付けています。
自分も、自分より偉大な存在に学びたいとは常日頃から思っている身なので、こういう本を通して少しでも似た考え方を持っている人の存在を知ることが、人生の糧になっているのは間違いありません。
そこら辺に転がっている玉石混淆の言葉に触れるのは真贋の区別に多大なエネルギーが取られて非効率的なので、この本一冊を手元にバイブルとして持っておくのがいいと思います。
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