2015年6月28日日曜日

「自分らしく生きていきたい」の本義

「自分らしく生きていきたい」の本当の意味は、



「自分らしく生きている自分を周囲に認められたい」



ということではないかと思う。


だってそうでしょう。



毎日が淡々と繰り返される、職場と自宅の往復の日常に何かモヤモヤを抱きつつ、「これは自分にしかできないことではないんじゃないか?もっと他に、自分にしかできないことがあるはず」と思うことなんて誰でもあるかと思いますけど、

その一方で、仕事や人間関係の中でしか、自分というものは他人から認めてもらえられないわけで。


自分らしく生きるなんて、すぐにでも退職届を出して、世界放浪の旅に出るなり、好きだった絵(音楽)の道を究めるなり、なんなっとできると思う。


そんな人の心理にブレーキをかけるのは、「今の道を偏光した時に、その自分は世の中から認めてもらえるのか?」という悩みでしょう。


はからずしも仕事とは、「何らかの価値を他人に提供して、その対価を得ること」です。


仕事だけではないと思いますが、恋人とのパートナーシップや、友人との関係(つまりいろんな人間関係)においても、そこには(目に見えないかもしれませんが)何らかの価値交換があるはず。


世の中のしがらみや自分が抱えているモヤモヤをすべてかなぐり捨てて、別の世界に行きたい、という人間は一方で、その別の世界ででも「自分を認めてもらうこと」に恐れおののく必要があるのです。


まあこれは、心理的に誰もが持っていることだと思うので、そういう恐れを抱くことがおかしい、と言いたいわけではないのですが、


他人に認められないことほど、あなたにとって惨めなことはありませんよ。


仕事や恋人、友人、家族、誰かが何らかの形であなたを「必要」としているからこそ、人間は世の中に関わりを持つことができ、何らかの価値を提供してはもらい、生きていけるのでしょうが、それを「自分の好き勝手なことをしても尚、そんな自分が他人に受け入れられるのか」ということは、一度考えてみる必要があるでしょうし、あなたの悩みの本質は、まさにこのことだったのだ、ということを受け入れることも、また必要になってくるでしょう。


自分らしく生きてなお、世の中で自分を受け入れてもらえる。


それは簡単なことではないでしょうし、誰もが一生悩み考えていくことなのかもしれませんが、簡単ではない問いだからこそ、突き抜けることができればまた変化(進化)することができるのかもしれません。





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