9月20日から22日まで、岩手県陸前高田市で行われたワークショップに参加してきました。
参加者したワークショップはこちら。
「陸前高田 二つの滞在〜友廣裕一・長谷川浩己・西村佳哲とゆく2泊3日」
私が参加したのは、友廣裕一さん、西村佳哲さん主催のほう。友廣さんの活動に興味があったことと(面識はあるのである程度は知っていたのですが)、「働き方、仕事とは?」ということに対して西村さんの著書の影響を強く受けたので、このお二方のイベントは参加するしかないやろう、という理由でした。
宿泊地は「箱根山テラス」。デッキから見える景色がとてもきれいでした。
四枚目の写真は、奇跡の一本松があるあたり。このあたりのことは殆ど知らなかったのですが、もとは高田松原があり、震災前後で大きく変わってしまったようです。
今は大型コンベアーがあったり、住宅移転のための高台が作られていたり、「復興」よりは「開発」という言葉を連想してしまう取り組みが行われていると思いました。住宅は移転しても商店街などは別のところに残るらしく、(私はてっきり、街全体を移転するのかと思っていたので)コミュニティの機能はどうなっていくのか、ということも疑問に思いました。
(私は今回のワークショップ目当てでやってきたので被災地関連のことはそこまで強く興味があったわけではありませんでしたが、実際にここで何が起こっているのかが分かったことは良かったです。)
ワークショップは2泊3日でしたが、想像していたものよりもずっとゆっくり(まったり?)としていて、お互いに色々話をして新しいものを作り出す(到達地点を決める)というよりも、少人数に分かれて自分自身に問いかけをして、言葉を紡ぎだすような印象が強かったです。これが西村流ワークショップなのか…と思いました。(西村さんが現地で活動されている社長にインタビューをする時間も何度かあったのですが相手の言葉をそのまま反芻するので、聞かれる側はすごくエネルギーを使うし、自分と向き合うことになるのではないでしょうか。)
ワークショップの参加者はバックグラウンドも仕事も興味も出身地もバラバラで、この3日間に参加した動機も、私のように仕事に関することや、主催者に会ってみたい、という人もおられました。遠くは福岡、更にはベルリン(!)からの参加者もおられ、お二方が人を動かす力はものすごいんやなあ、と改めて感じました(私も奈良から出てきたので遠いほうかと思っていたのですが…)。
以下、写真を数枚。
津波の被害がひどかったところ。
テラス。何時間いても飽きません。
ご飯。薄味で美味しかった。これを毎日食べてここで暮らせたら、自然に良い身体になるでしょうね。
コンベアー。
八木澤商店一本松店。しょうゆソフト、各種しょうゆ、チーズケーキなどが買えます。
未来商店街。
テラスの近くには「日本一長いローラー滑り台」もあったので滑りました。お尻痛い。
BRT(バス高速輸送システム)奇跡の一本松停留所。上の一本松支店のすぐ近くです(一本松のレプリカもありますが、コンベアーに隠れて今は殆ど見えません)
☆3日間を終えての感想☆
参加前は「3日後にはどんな風に考えが変わっているのか」ということは殆ど想像できず(更にそこまで期待もせず)ここに到着したのですが、終わった後は「やっぱり人との関係で自分は生きている」ということを確認できました。仕事にしてもプライベートにしても、人がいなければ成り立たないし、相手がいるから自分もいることができるんだ、ということ。そのことは今までも何度も思う機会がありましたが、今回でより鮮明で確固たるものになりました。
その中で、「わたしたち」という概念を大事にしたいなあ、と。仕事では今まで「自分のこととして取組めるか(考えられるか)」ということを思っていたのですが、それだと「自分ごととして考えるのであれば、他人から受けた仕事の、彼らの思いを無視してしまうのか?」という問いがこの滞在中に出てきてしまったので。コミュニティの醸成とか、場作りでのほうが分かりやすいコンセプトなのかもしれませんが、
「あなたと私で一緒に作る、動かす」という考えを普段の仕事でも持っておきたい。これは自分がフリーランスで仕事をしていて、クライアントワークが多いからですが…。
あとは、陸前高田もまた帰ってきたい。自分で仕事をする力をもっとしっかり付けて、この街でももっと長く滞在してみたい。今回は箱根山テラスという素敵な場所に泊まりましたが、地元の人とも出逢って、そこから何か新しい仕事が生まれる瞬間にも立ち会いたいし、そういう世界に身を置きたい。
だんだんと帰る場所が増えていきます。
この三日間で出逢った皆さんに感謝の気持ちでいっぱいです。