2015年7月21日火曜日

身銭を切る経験は早いうちにしておいたほうが良い

普段、買い物をする時に躊躇するケースってありませんか?


私の場合、サービス(形に残らないもの)を買うことに対しては殆ど抵抗なくお金を使えるのですが、財を買う時には、今でもためらってしまいます。

別に、新築の住宅を購入するとか、中古の車を買うとか、大きなお金が動く場合だけではないんです。


机に置く電気スタンドとか、よそ行きの服とか…笑われてしまいそうですが、未だにこういうものを買う時は「これ買って大丈夫かなー」と、ためらってしまいますし、どうも財布の紐が締まりがちになります。


人によっては、新幹線の切符を買うことを躊躇する方もおられるでしょうし、部屋に置く大型テレビを買うのにためらいが生じる方もおられるでしょう。


海外旅行に行くのに数十万円はなんのためらいもなく払えるのに、インテリアを増やすのに、数千円のアイテムを買うだけなのにいつまでも踏ん切りがつかない人だっているでしょう(かくいう私が、そんな人間です)。


最近考えているのは、


「人は価値にお金を払うのだ」ということ。


仕事帰りに友達と行く、一杯のラーメンにはいくらぐらいまで払うのか。

居酒屋だったらどうか。

海外の料理(例えばトルコ料理やスペイン料理)には、いくらぐらい払いますか?

誰と行くかによっても、私たちが支払うお金の額は違ってくるかもしれませんね。


東京に行くのに、3000円の夜行バスは利用できるか。1万円を超える新幹線は?最近はそこそこの値段で利用できるLCCなんてものも増えてきました。

片や、「長距離の移動は絶対に格安夜行バス!」というこだわりがある人がいれば、「長距離の移動だったら基本的に新幹線かな。夜行バスは使わない」という人だっています。

ここで大事なのは、人間は必ずしも「安いから」って理由で、何かを買うわけでは必ずしもない、ってことなんですね。


「安物買いの銭失い」という言葉がありますが、お金をケチってしまったが故に、「もう少しお金払って、あちらを買っておけばよかった」なんて苦い経験をしたことがあるのは、何も私だけではないでしょう。


そして、こういう「自分が払った対価と、受けるサービス(手に入れるモノ)がアンバランスなケース(特に、対価以上のものを得られなかったケース)」というのは、早い目に、できれば多く、経験しておいたほうが、その人のためになると思っています。なぜなら、そういう経験でしか、人は「モノを見る目(人を見る目、と言ってもいいかもしれません)」を養うことはできないからです。


5000円を払ったフレンチのディナーで、ウェイトレス(っていうのかな?)が料理をテーブルの上でこぼしたら、もう二度と行きませんよね?

LCCのセールで入手した航空券を使おうとしたら、飛行機が欠航になって、払戻も受けられず、旅行にもいけなかった。それだったら、振替便やホテルを用意してくれる、大手の会社を使った方がいいかな…という経験をした方もいるかもしれません。


ここでも大事なのは、自分の頭で考えること。


「自分はどこに価値を見出して、どれだけなら払えるのか。これだけ払った場合、このケースは許容範囲だけど、これをされるとダメだな」という、境界線というか、自分の中での「オッケー」と「NG」の境目を、作っていくことが大事です。


そういう経験が多いと、世の中の平均値(相場)がだいたいわかってきますし、そういう基準が自分の中に物差しとしてあると、「これだけの内容でこの値段は高い」「この安さだと何かまずいことがありそうだな…」という風に、自分の嗅覚もだんだんと磨かれていきます。

これは、仕事をする時にも、仕事を頼む時にも使える「ものさし」です。自分の時給や月給と、「自分が提供している対価」を比べてみる。経営の側に立つと、これを「自分が払っているコスト(人件費)と、その対価は釣り合っているか(黒字になっているか)」という風に考えるようになりますね。(雇われの身だと、「どれだけ対価を提供しているか」と「どれだけ楽に稼ぐか」の齟齬も考えないといけないので、しんどいのですが…笑)


いずれにせよ、こういうことを考えられるのは、「自分で稼いだお金を使ってみる」という経験をしてみないと、分からないものだとおもいます。人から借りたお金だと、どうしても「手に入れるむずかしさ/有難さ」というのが分かりづらいから。


特に学生の立場だと、座学で終わることが多かったり、授業等の関係でそこまで稼ぎに主眼を置ける立場ではないと思うのですが、大学の時だからこそ、座学と実学の両方を徹底することで、自分の頭が耕されると思っています。


別に学生に限った話ではありませんが、「自分が価値を見出したものにお金を使ってみる」という経験をする(そして失敗する)ことは、早いうちにしておいて下さい。

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