2014年8月3日日曜日

『「優柔決断」のすすめ』(古田敦也著)を読んで

この前手にした本が、元東京ヤクルトスワローズの選手・監督だった古田敦也さんの新書『「優柔決断」のすすめ』です。

一番のメッセージは「考えて決断をすることを恐れない」ということだったのですが、恥ずかしいながら最初図書館で目にした時は「優柔不断」と読み間違えてしまい、「プロ野球選手でも優柔不断の時があるのか!」と勘違いして借りてしまった一冊です。

ですが、こんな勘違いにも関わらず読んでみると物事への取り組みや姿勢、考え方について、主に野球の例を通してですが詳しく書かれており、仕事や普段の生活への参考、応用もできると思いました。


私が一番印象に残っているのは、「結果が大事かプロセスが大事か」という問いに対して、「二者択一の場合だと絶対に結果の方が大事だが、それを意識するあまり良い結果が出ないときへの緊張や不安が増してしまう時がある。そんな時は、『いい結果が欲しければ、結果を気にしない』ことが大事だ」という文言でした。

私も最近は、「良い結果を出さないと」と力んでしまうことが多くなってきています。それは、その結果次第で次の仕事や展開が大きく異なってきてしまうからなのですが、振り返ってみると確かに、「良い結果を出そう」と変に意識しない方が、結果的には良い仕事ができていたり、アウトプットが積み上っていることが多いのです。


この本には冒頭で、「未来を勝手に予測していませんか?」という痛烈な問いかけがされています。そこでは、古田さん自身が大学時代に実力があって有名になりドラフト会議に出たにも関わらず、結局そこでは指名されず(事前に幾つかの球団から、声かけをされていたにも関わらず)、腐ってしまった、というエピソードを披露されているのですが、なるほど、私も得てして「勝手に未来を予測してしまう(というよりは妄想してしまう)」ことが、仕事でもプライベートでも多くあるな、と反省することができました。


自分自身、「この仕事をすれば次はこんな展開になるんじゃないか」と思ってしまうことが多いのですが(この一年くらいでそうはいかないことは学びましたが)、やはり原点は「目の前の仕事をしっかりとこなす」ことでしかないわけで(これは勤め人でも独立している人でも同じだと思います)、先のことを考えることは必要ですが、それによって今現在をおざなりにしてしまうことは本末転倒です。


幸いなことに、最近は仕事でも「目の前のことに集中」することができ始めているので、調子が悪くなった時は古田さんのこの教えを頭の片隅から引っ張りだして来ようと思います。

野球好きの方には、この本はイメージが掴みやすいのですらすらと読めると思います。


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