知り合いがかつて、図書館で仕事をしていたんですが、本の予約が殺到する時があるようなんですね。
人気作家、例えば東野圭吾の作品は、新刊が出た途端に予約が殺到するらしく、時には50人待ちになったりするようです。
今年でいうと、芥川賞を取ったM吉N樹の本が、これにあたるんでしょうね。
ぼくはこの話を聞いてウケてしまったんですが、なぜかというと、「そんなに待つなら500円出して本買えばいいのに!」と思ってしまったからです。50人待ちというと、2週間ごとに交代するとしても、自分の手元に本が届くのは半年後になってしまうわけですよね。これはだいぶ勿体ないと言いますか、本当に読みたい本なら、しかも世間で話題になるような、文庫本で売られるような本であるなら、とっとと本屋さんに行って本を買って、自分の本棚にしまってしまうのがいいと思うんですよね。自分のものになると、いつでも本棚から取り出して読めるわけですから、「返却期限まであと1週刊しかない!」なんてことにはならないわけです。
この図書館の逸話を聞いて思ったのは、人は数百円を節約するために、時には数ヶ月もの「時間」を無駄にしてしまうことがあるんだな、と言うことです。
もちろん、当人からすると「どぶに捨てる」感覚なんて全くないのでしょうが、傍から見ると、「それだけ待つのなら、自分で買えばいいのに」と思ってしまう人もいるんですね。
この話と共通しているのは、以前に書いた新幹線で指定席を予約する話で触れたことと、同じです。
新幹線「のぞみ」で指定席を使う価値
新幹線の自由席を確保するのに30分前から並ぶのであれば、その30分を事前に使って指定席を押さえておいた方が、精神的にも物理的にもムダは少なくなります。
飛行機のチェックインで有料会員が先に手続きを済ませられる(別レーンが用意される)ということも、理屈は同じ。
自分の仕事の時給が上がってくれば、あるいは面倒な人と付き合いたくなければ(避けたければ)、お金を払って解決できることは解決しましょう。
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