昨日は一日休みにして、この春(明日)のダイヤ改正で一部区間が廃止になる、「しなの9号」に全区間乗車してきました。
(終点・長野にて)
「しなの」は名古屋と長野を結ぶ特急なんですが、このしなの9号と16号は、名古屋から更に西に足を伸ばして、大阪までを結ぶ列車でして、この距離は、昼行の特急列車では運行距離が堂々の1位。つまり「日本一長い距離を走る」という冠が付くわけですね。
その「日本一長い~列車を全区間乗る」というのは、それはもう、当然ロマンなわけですから、廃止の2日前に乗りに行って来ました。
今回は奮発して、グリーン車を予約。
グリーン車なんて普段乗りませんが、約5時間の移動だったら価値がある、と思って利用してみました。
で、乗ってみて思ったのですが、グリーン車に乗っている人にもいろんな人がいる、ということ…(苦笑)
グリーン車は普通の指定席や自由席より、当然値段は高いので、「お金持ち」しか乗らないだろう、とは思っていたのですが、そうでもないようです。
今回は廃止前ということもあって「業界人」の利用が多くを占めていたわけですけど(笑)、あれはすごかったですよ。
まずは、一番前のパノラマ席に陣取って(この列車、グリーン車は一番前の車両で、一番前の席だと前面展望が楽しめます)、運転席と車内を仕切るガラス窓にビデオカメラを吸盤で取り付けて、前面展望を録画している人。
他には、グリーン車中程に座っているのに、前面展望をよほど見たいのか、単に未練があるのか、座席から中腰になったり、通路側の席の肘掛けに座って、なんとか前面展望を見ようとしている人。
あとは、グリーン車内で堂々と使い捨てカメラを使って「カチッ」っという安っぽいシャッター音と共に、フラッシュをたいている人。
まあ、どういう人を許容できるのかというのは個人差がありますが、思った以上にバラエティに富んでいて、思わず苦笑してしまいました。
(個人的に、車内で撮影をするときはフラッシュは×、シャッター音は○。ただ、他の人が写真を撮っているときに重ねて撮影をして音がうるさくなったり、あまりにも撮影をしすぎてシャッター音が途切れない、というのは×です)
まあ、自分のことは置いておいて、グリーン車ってもっと「育ちがいい人」が利用していると思っていたので、ここまでマナーに無頓着な人が乗っているのにはびっくりしましたし、考えてみたら当たり前ですけど、こういう人でもお金を持っていれば、グリーン車は使えるんだなあ、ということにも驚きました。
(ちなみに、上で挙げた人のうち、吸盤を使って録画をしている人は許容範囲です)
自分は、グリーン車はゆっくり利用する空間に価値があると思っているので、中腰になって必死に前面展望を見ようとしている人を見ると、「もっと落ち着けば良いのに」なんて思います(笑)
(他には、後ろ側の座席でひたすらビデオカメラを回して、側面展望を録画している人もいました。グリーン車なのに荷物も降ろさず、背筋をピンと張って録画にいそしんでおられました。)
自分が常日頃考えているのは、「世界に対して身分相応でありたいな」ということです。
例えば、グリーン車にインスタントカメラは持って入らない、とか(最低コンデジを用意)、取引先に挨拶に行くときはドレスコードを整えていく、とか、そういうことです。
行動1つひとつをとっても、マスターマインドといいますか、「ここでこういうことはしない」というのを最低限のルールとして決めておいて、立ち居ぶるまいを行いたい、ということがあります。
これは即ち、相手から「育ちが良い」と見られるようにしておきたい、という思いがあります。
平気でタバコをポイ捨てするような人とは付き合いたくはないですからね(笑)
で、今回驚いたのは、「お金持ちは育ちが良い」ということは、必ずしも正しくないんじゃないか、ということ。
厳密に言えば、今回のケースは「身分不相応な人が無理をしてグリーン車を利用してしまった」ということになるのかもしれませんが、せっかく自由に使えるお金があるのに、周りに嫌な気持ちをさせてしまうのは残念なことだし、それは最小限にしたいですよね。
似たようなことは以前も経験して、飛行機を利用した時に、ゴールドメンバーで優先搭乗した人(2人)が、機内でやや甲高い声で話を続けていた、ということもありました。
ゴールドメンバーでこれかあ、と失望したのを覚えています。
お金を稼いだり、好きなことに使うのは大事なことですが、それと同じくらいに、マナーや他人に対する配慮はきちんと押さえておきたい、と改めて考え直すきっかけになりました。
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